旅行や出張先の空港からホテルまで、もっと楽に早く着いたらいいのにと思ったことはありませんか?
もし、バスやレンタカーでの移動になってしまうと渋滞に巻き込まれてしまう可能性があります。また、市街地から空港まで距離があるところも多く、必ずしも利便性が良いとはいえません。
「空を自由に飛びたいな」というアニメの曲の歌詞にあるように、現実に空を自由に飛べるようになったらどんなに楽になれるでしょうか。移動時間のストレスを解消し、時間を気にせずそのまま目的地に飛べる乗り物が現実になろうとしています。
これを可能にするものが「空飛ぶクルマ」といわれているものです。空飛ぶクルマが実用化されたら、日本はこれからどう変わっていくのでしょうか。今回の記事では、ヘリポートからホテルまで空飛ぶクルマで行き来する時代が到来したら日本はどう変わっていくのか、航空会社や旅行・ホテル業界の取り組みを紹介しつつ、今後の展開を予想していきます。
また、弊社がヘリポートを開発致しましたので、そちらの動画もご覧ください。
空飛ぶクルマとは?
空飛ぶクルマに明確な定義はありません。ただ、一般的には「電動で自動操縦ができて垂直離着陸する乗り物」を指すといわれています。諸外国では、eVTOL(Electric Vertical Take-Off and Landing aircraft)やUAM(Urban Air Mobilty)とも呼ばれ、新たな移動手段として世界各国で機体開発の取組みがされています。
日本の航空会社の取り組み
日本の航空会社の取り組みとして、日本航空株式会社(以下:JAL)と全日空空輸株式会社(以下:ANA)の二つを例に出して紹介します。どちらの会社も将来の空飛ぶクルマ実用化に向けて尽力しています。
JALの取り組み
JALは、三菱地所株式会社、兼松株式会社とともに、東京都(委託先:株式会社三菱総合研究所)の「都内における空飛ぶクルマを活用したサービスの社会実装を目指すプロジェクト公募に対して提案し、採択されました。
具体的にどのようなプロジェクトなのか、簡単ではありますが以下で紹介します。
- 都内でのさまざまな空飛ぶクルマのビジネスモデルを検討。(都心の主要な拠点を結ぶ移動サービス、空港からの二次交通、離島地域における移動サービスや遊覧飛行など)
- 想定路線の売上や運航コスト、将来の事業拡張性を試算し、東京都の市場規模や事業の持続性を検証。
- 三菱地所株式会社が保有、運営する施設を中心に、2箇所のヘリポート設置検討。各ヘリポートでの遊覧飛行、ヘリポート間の移動・チャーター便を提供。
- 将来における空飛ぶクルマを使った移動サービスの事業性の検証。
空飛ぶクルマ用離着陸場の設置検討。当該ポートでの空飛ぶクルマの運航実証及び地上オペレーション(離着陸管理・シミュレーション、チェックイン・保安検査、周辺安全管理・監視)の検証。
ANAの取り組み
ANAホールディングスでは、空飛ぶクルマを用いた都市型航空交通の実現を目指し、その第一歩として2025年大阪・関西万博を起点とした関西圏での運航の実現を目標としています。
また、2022年2月15日にはeVTOL機を手がけるアメリカの企業Joby Aviationと提携し、日本国内で空飛ぶクルマを使った移動サービスの検討に着手する発表をしています。Joby Aviationはトヨタ自動車とも提携している企業です。
今後の展開予想
ここではJALとANAの取り組みを紹介しましたが、今後も日本の航空業界は空飛ぶクルマの実用化に向けた動きをしてくることが予想されます。空飛ぶクルマを実用化するためには課題がいくつも残されているので、これからの日本の航空業界の動向には注視していきたいところです。
日本の旅行・ホテル業界の取り組み
現在でも、ヘリポートとホテルが業務提携しているところがあるので紹介します。
伊豆長岡温泉 京急ホテル
京浜急行電鉄株式会社と株式会社AirXは、ヘリコプターを活用した「伊豆長岡温泉 京急ホテルヘリコプター移動つき宿泊プラン」を2022年7月21日から販売開始しています。
ヘリコプターを活用することで、東京から約50分、横浜から約35分で伊豆エリアへアクセスできます。「伊豆長岡温泉 京急ホテル」は京急グループが所有しているホテルで、このプランを利用すると「伊豆長岡温泉 京急ホテル」の露天風呂つき特別室メゾネットスイートに宿泊できます。
セルリアンタワー 東急ホテル
セルリアンタワー東急ホテルでは特別コースを設けていて、ヘリコプター遊覧を楽しめる宿泊プランがあります。実際にホテルにチェックインしてから、ラグジュアリーなホテルカーでヘリポートに移動し、約13分の空中散策を楽しめます。
今後の展開予想
日本の旅行・ホテル業界の現状としては、ヘリポートと業務提携をしているホテルなどは少ないといえます。ただし、今後空飛ぶクルマが実用化されることで、ヘリポートと業務提携したり個人所有するホテルが増えるかもしれません。
もし、都心の高層ホテルの屋上にヘリポートを設置できるようになったら、大きなビジネスチャンスになるでしょう。ただし、これも課題がまだまだたくさんあるので、これからの日本の旅行・ホテル業界の動向には注視していきたいところです。
まとめ
今回の記事では、ヘリポートからホテルまで空飛ぶクルマで行き来する時代が到来したら日本はどう変わっていくのかについて取り上げました。
先を見越して、多くの企業が空飛ぶクルマのプロジェクトに参入しています。国と協力して、空飛ぶクルマ実用化の未来に向けて尽力されているので、今後の企業努力と底力に期待します。そして、我々も、空飛ぶ車が実用化される未来をイメージできるようにしていきましょう。現在でも、ヘリコプター遊覧・空中散策のサービスを実施している企業はあるので、実施に乗ってみたらイメージが付きやすくなるはずです。
株式会社アリラとは
私たちは空飛ぶ車社会の実現に向けて離発着帯(バーティポート(Virtiportと英語表記))の開発でインフラ面を支えます。
エアタクシーや物流ドローンの空の社会実現にはまだ程遠く、私たちはヘリポートをまずは開発し、日本国民が自由にヘリコプターでいけるようハードウェア開発とオンラインサイトを立ち上げヘリポートの自由化を目指します。
現状、ヘリポートはどこにあるのか知る手立てが一般人にはなく、航空会社の派閥の影響でヘリポート情報は解禁されていません。
その情報をオープンにして利用客の利便性向上に努めます。